【書評】ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか
こんにちは。もふ犬です。
今日は、『ティッピング・ポイント』(マルコム・グラッドウェル著)という本のレビューをしたいと思います。
早速内容に入っていきたいと思います。
概要
- 本の情報
- 著者:マルコム・グラッドウェル
(米「ニューヨーカー」誌の専属ライター。ティッピング・ポイント理論の伝道師として全米で講演) - 出版年月:2000年2月出版
- 出版社:飛鳥新書
- ページ数:302ページ
- 著者:マルコム・グラッドウェル
- この本のテーマ
- 爆発的な流行を引き起こす原因とその仕組みを解説する
ティッピング・ポイントとは何か
この本のタイトルにもあるティッピング・ポイントとは、
あるアイディアや流行もしくは社会的行動が、敷居を越えて一気に流れ出し、野火のように広がる劇的瞬間のこと
を指します。
筆者は流行の爆発を感染に例えて、それがなぜ、どのようにして起こるのかを様々な要因をもとに説明しています。
出版年が2000年なので、記載されている研究が1980年代のものだったりしますが、それでも扱われている事例が面白く、興味を持って読み進められます。
流行を引き起こすきっかけ
ブログやYoutubeなどコンテンツを配信していたり、自社の商品もっと多くの人に知ってもらいたい等、大小は異なれど、きっと皆さんの中にも「流行」を引き起こしたい方がいるのではないかと思います。
本書では、流行の発生に大切なのは以下の人々がその商品に絡むことだと説明しています。
- 媒介人(コネクター):多数の人に情報伝達する人。今でいうインフルエンサー
- 通人(メイヴン):情報通の人。自分の知識を人に共有して役に立ちたいと思ってる人
- セールスマン:感情豊かに人を説得し、共感を呼び起こす人
僕自身は、ブログで書評やAmazonの商品レビューをするのが好きなので、2の通人に当てはまるのかなと思います。
他にも、以下のようなキーワードで流行の発生と拡散の仕組みを説明しています。
- 粘り:人々の心に深く情報を根付かせ、行動を呼び起こす力
- 背景の力:人々の行動を無意識のうちに刺激し、後押しする力(例として割れ窓理論)
- 150の法則:集団はおよそ150人までなら互いを認知し、合意形成や統率が取れること
特に面白かったのが「背景の力」というところです。
割れ窓理論(Broken Window Theory)という、街中の窓が割れたままの状態で放置していると、その町の犯罪率が上昇して行くという話が割と有名かと思いますが、そのような「割れた窓が街中に放置されていること」による影響力が、背景に力になります。
他にも、
- 犯罪の温床であったニューヨーク地下鉄において、ある取り組みによって5年間で64.3%もダウンさせた事例
- その場の状況に応じて、神学部の学生の行動が様変わりすること
- オセアニアのミクロネシア地域で若者の自殺が頻発する原因
についての話などがとても興味深かったです。
ここまで、ポイントを絞って本書の内容を説明してきました。
上記の他にも、
- セサミストリートがなぜ幼児教育に成功したのか?
- 販売不振だった若者向けシューズがなぜ爆発的人気を獲得するに至ったのか?
など、様々な情報が記載されています。
興味が湧いた方はぜひ本書を手に取ってみてください。
正しく行動し続ければ、いつかティッピングポイントは来る・・・
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